Google Jamboard(ジャムボード)のサービス終了を前に、代替サービスを探している人は少なくありません。ここでは、Google Jamboard終了の背景と、Googleが推奨する移行先などについてご紹介します。
Google Jamboardは、Google社が提供するオンラインホワイトボードです。「Jamboardデバイス」と「Jamboardアプリ」の2種類があります。マルチデバイスに対応しており、Googleアカウントさえあれば、Jamboardデバイス、iPadやパソコンなどから無料で使用することが可能。シンプルかつわかりやすいUIで、「ITツールが苦手…」という方や、ITツールにあまり触れたことがない子どもたちでも抵抗感なく使える点が魅力です。
ホワイトボード上に文字や図などを自由に書き込んだり、会議(授業)の内容をPDF化して復習に使ったり、気になるポイントに付箋を貼ったりできるなど、利便性の高さが評価されています。
しかし、Google社は「Google Jamboard」とデバイス「Jamboard」の両方のサービスを2024年12月31日に終了することを発表しました。理由は、FigJam、Lucidspark、MiroといったJamboard以外のホワイトボードアプリの利用が多く、Jamboardを提供する必要性が薄れたからとのこと。
サービスの終了は段階的に行われる予定ですが、すでに導入している企業や教育機関などでは、代替となるデジタルホワイトボードの検討を進めなくてはなりません。
Google Jamboardのサービス終了に伴い、注意したいのは以下の2点です。
まず、サービス終了に伴い、既存のJamboardデータやプロジェクトにアクセスできなくなる・すべての Jam データが完全に削除されてしまうことです。作成したデータはPDFやPNGデータとして保存・移行できるため、必要な場合は2024年12月31日までに整理しておきましょう。
アプリの終了に伴い、Jamboard専用のデバイスもサポートが終了します。2024年10月1日以降はオフラインでしか利用できなくなるため、それまでに代わりのデジタルホワイトボードを導入しなくてはなりません。ただしJamboardデバイス自体は、55インチの外付けディスプレイとして利用することが可能です。
Google が発表している、おすすめの移行先は以下の通りです。
特に注目を集めているのがFigJamです。Google社との提携が発表されている上、専用の移行ツールもリリースが予定されています。基本的な機能もほとんど同じため、移行を検討する人が多いでしょう。
Lucidsparkも、柔軟性の高いホワイトボードツールです。SlackやGoogleドライブなどの他のツールとも連携できるため、あまり負担を感じることなく移行することができそうです。Miroは欧米で広く使われているオンラインホワイトボードツールです。こちらも、Google Workspaceと連携してさまざまな機能を利用することが可能です。
Jamboardからの移行先を検討する場合は、「Jam データと互換性があるかどうか」、そして「自社の用途に合っているか」をチェックするのがおすすめです。このサイトでは、Googleのデバイスとして正式な認定を受けたミライタッチBizのほか、用途別におすすめ製品をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
GoogleのJamboard終了に向けて、既存ボードを次の環境へ移すなら「まずデータを持ち出せる状態か」を押さえるのが近道です。Jamboardは2024年10月1日以降は表示専用となり、2024年12月31日以降はアクセス不可になる流れが示されています。社内に保存されたJam(ボード)を棚卸しし、移行対象(会議メモ/業務フロー/研修資料など)を決めたうえで、早めにインポート作業に入ると安心です。
FigJamへの移行は、Figmaのファイルブラウザから「インポート」を起点に進めます。流れとしては以下のとおりです。
なお、インポート後は基本的に同じ見え方を保ちつつも、編集するとスタイルや書式が変わるケースがあります。まずは代表的なボードを1つ移して確認し、問題がなければ横展開する進め方がおすすめです。また、Jamboardから直接インポートする機能は2024年12月31日以降サポート対象外とされており、それ以降はPDFを介した取り込みが前提になります。移行プロジェクトとしては「年末までに主要ボードの吸い上げ完了」を社内マイルストーンに置くと、DX推進の混乱を抑えやすくなります。
ワークショップや定例会議で地味に効くのが「時間の見える化」です。FigJamにはタイマーが用意されており、個人作業でもグループ作業でも時間を記録してセッション管理ができます。例えば「アイデア出し10分→分類5分→投票3分」のように区切るだけで、議論の脱線や“結論が出ない会議”を減らしやすくなります。
タイマーはファイル内の誰でも開始・一時停止・時間追加などの操作ができ、上限時間が決まっています。運用のコツは、進行役(ファシリテーター)をあらかじめ決め、議題ごとにタイマーを回して“時間内に決める”前提をつくること。特に中小企業のDXでは、会議体のスピードが成果に直結しやすいため、タイマーを「文化」として定着させる価値があります。
意見が出揃っても、最後に決めきれない——そんな場面で役立つのが投票(投票セッション)です。FigJamでは、投票のプロンプト(例:「次期施策として優先したい案を3つ選ぶ」)を設定し、各参加者が投票できる数も調整できます。投票中は個々の選択が見えにくい形で進み、終了後に結果を確認できるため、声の大きさではなく“合意の傾向”で判断しやすくなります。
注意したいのは利用条件です。投票は有料プランのチームに属するファイルで開始する仕組みが示されており、プランやファイルの置き場所(チーム内/ドラフト)によって可否が変わります。DX推進の立場としては、「投票を使う会議」を想定しているなら、導入前に自社の契約プランで投票が実運用できるかを確認しておくと、移行後の“想定外”を防げます。
音声会議と併用すると便利なのがカーソルチャットです。カーソル横に吹き出しでメッセージを出せるため、「そこいいね」「その矢印どっち?」といった短いやり取りを、ボード上で軽く流せます。ポイントは“コメントほど重くない”コミュニケーションとして使えること。発言の割り込みが起きやすいオンライン会議でも、意思疎通の摩擦を下げやすくなります。
カーソルチャットはライブ表示が中心で、送信ボタンのような操作はありません。入力内容は他の共同編集者にも見え、一定時間で消えていくため、議事録として残したい情報はコメントや付箋に残すのが基本です。使い分けを決めておくと、情報が散らからず運用しやすくなります。
会議の成果物を社内共有するなら「配布しやすい形に固定する」工程も欠かせません。FigJamはボードの一部または全体を、PNG/JPG/PDFなどの形式でエクスポートできます。例えば、役員向けにはPDFで提出し、現場向けには画像でチャット共有するなど、相手に合わせた渡し方が可能です。
運用面のコツは「保存範囲」を決めること。全体を出すと情報量が多すぎる場合は、結論がまとまったエリアだけを選択して出力すると伝わりやすくなります。また、画像形式では背景の見え方も選べるため、読みやすさを優先して設定しましょう。なお、SVGの直接出力は前提にしないほうが安全です(必要なら別の手順で対応)。
移行プロジェクトでつまずきやすいのが「使い方が浸透しない」問題です。その点FigJamは、ツールバーにアイコンが並ぶシンプルな構成で、付箋・線・テキストなど基本操作を直感的に始めやすい設計が紹介されています。DX推進の部長としては、導入後のトレーニング工数を抑えられるのは大きなメリットです。
おすすめは、最初から全社展開しないこと。まずはDX推進チームや業務改善PJなど、利用頻度が高い部署でテンプレート(会議運営・業務フロー・KPTなど)を用意し、成功体験をつくってから横展開するとスムーズです。「誰でも触れる状態」をつくれるほど、会議の質が底上げされやすくなります。
FigJamはリアルタイム共同編集に加え、リアクション・タイマー・投票・カーソルチャットなど、オンラインでの共同作業を回しやすい機能が揃っています。拠点が分かれる中小企業でも、同じボードを見ながら意思決定まで進められるため、移動や日程調整のコストを減らしやすくなります。
特に、DX推進で増えがちな「業務の可視化」「現場ヒアリング」「改善案の優先度付け」は、1枚のボード上で完結させやすい領域です。会議後に資料を作り直す手間を抑え、次のアクション(タスク化・担当割り)へつなげる前提で運用すると、効果を感じやすくなります。
ボードで終わらせず、実行に移すには“次の置き場”が必要です。FigJamはFigmaとの連携に加えて、SlackやJira、Asanaなど外部ツールと連携できる点が紹介されています。議論した内容をタスク管理へ橋渡しできれば、「決めたのに進まない」を減らし、DX施策の実行速度を上げやすくなります。
導入時は、連携を増やしすぎないのがポイントです。まずは「会議結果→課題・施策→タスク化」の一本化を狙い、よく使うツールからつなぐと定着しやすくなります。情報システム部門とも連携し、権限管理や通知ルールを整えると、部門横断のプロジェクトでも運用が安定します。
まず確認したいのは、現場が実際に使っていた機能が“同じ体験”で再現できるかです。図形、コメント、ダイヤグラム、付箋などが従来と同様に使えることはもちろん、ボードの枚数やキャンバスの広さの制限、テンプレートの充実度なども、日々の生産性に直結します。ツール選定では、スペック表だけでなく、自社の使い方を棚卸しして照合するとよいでしょう。
例えば、業務改善でフロー図を多用するのか、アイデア出し中心で付箋が多いのか、研修資料として使うのかで必要機能は変わります。利用者が多い・活用が深い場合ほど、機能不足は現場の反発につながりやすいため、移行前に「機能対応表」を作って見える化しておくと判断しやすくなります。
中小企業でも、顧客情報や業務プロセスなど重要な情報を扱う以上、セキュリティは避けて通れません。確認したい観点は、管理者機能(ユーザー管理・権限設計)、共有設定(社外共有の制限可否)、認証(SSOの可否)、監査ログやデータ保持の考え方などです。「無料で始められるか」より「運用を統制できるか」を優先すると、後から困りにくくなります。
また、Google Workspaceを使っている企業は、既存のID管理やポリシーと整合が取れるかも重要です。現場が勝手に外部共有してしまうリスクを減らすためにも、導入前に情報システム・総務と合意し、社内ルール(持ち出し禁止情報/共有範囲/保存期間など)までセットで整備しておくとスムーズです。
移行で詰まりやすいのは「データ移行」と「定着支援」です。日本語のヘルプや問い合わせ窓口の有無、導入支援(オンボーディング)やトレーニング資料、トラブル時の対応速度などを確認しましょう。特にDX推進部門は“使い方の質問”が集まりやすいので、サポートが薄いと部内の負荷が膨らみがちです。
おすすめは、候補ツールを2〜3に絞ったうえで、実際の会議を想定したミニ検証(30分のワークショップ)を行うこと。操作性だけでなく、困ったときにどこに聞けば解決できるかまで確認しておくと、移行後のストレスを減らせます。
一口にデジタルホワイトボードといっても、シンプルな機能でコスパの良い製品から、機能が豊富で多様なシチュエーションに対応できる製品までさまざまです。
「機能がありすぎて使いこなせなかった」「必要な機能が備わっていなかった」など、導入後に後悔しないためには、自社の用途にマッチした機能を持つ製品を選ぶよう注意しましょう。
ここでは、ビジネス向け製品を取り扱うデジタルホワイトボード(電子ホワイトボード)を調査。活用シーン別に、おすすめの製品を紹介します。自社の活用シーンを思い浮かべながらチェックしてみてください。

社内会議に特化したシンプルな機能を持つデジタルホワイトボードのうち、最も低コストで導入できる

離れた拠点間においても、スムーズな相互編集や、遅延なく高品質な映像を配信できる独自技術を備える

高品質ディスプレイ&タッチセンサーで、より臨場感ある視覚表現やストレスないタッチ体験を実現できる
▼選定基準
■おすすめの理由:Googleで「デジタルホワイトボード」として検索して調査した32社より、下記理由より選定(2024.3.20時点)
・ミライタッチBiz…調査した32社中、社内会議向けに「書く・映す・共有する」に特化しており、価格表記がある製品のうち、65型で437,800円(税込)~と最も安い※実際の販売価格は、販売店により異なる。
・RICOH InteractiveWhiteboard...調査した32社中、唯一独自のイントラネットワークとストリーミング技術により、RICOH IWB同士で同時に編集ができる。
・BIG PAD...調査した32社中、唯一最高輝度450cd/m2以上、およびきめ細かい位置検出が可能な静電容量方式タッチパネルを採用。