ここでは、デジタルホワイトボード(電子黒板)が図書館でどのように活用されているか紹介します。実際の導入事例もピックアップしているのでぜひ参考にしてください。
様々な図書館でデジタルホワイトボードが導入されています。
現在、文部科学省は、受動的な学びだけではなく、能動的な学習ができる取り組みを行う、アクティブ・ラーニングを推奨しています。大学の中には、図書館でアクティブ・ラーニングを取り入れたゼミを行っているところもあります。ゼミはデジタルホワイトボードを活用して実施されていて、普段とは違う環境で学習することで、学生のモチベーションにつながっています。
また公共の図書館でもデジタルホワイトボードを取り入れています。入り口にデジタルホワイトボードを設置し、図書館を訪れる人に向けて、お知らせやイベントの情報を提供するなど、デジタルサイネージ(電子看板)としても利用されています。
熊本学園大学付属図書館では、図書館の利用者数の減少と、アクティブ・ラーニングをどう実現するかが課題でした。学生が図書館に来やすい環境にするため、教室で行ってきたゼミや講義を、図書館で実施できるスペース、「ラーニング・コモンズ」を設置しました。その中で、新しい学習のツールとして、リコーのインタラクティブホワイトボードも導入されました。資料上に書き込みができるので、効果的にプレゼンができるほか、プロジェクターのように外光に影響されない点も学生から好評で、利用者数も増加しました。
学校法人明治大学・和泉図書館では、図書館は一人で静かに過ごす場だけではなく、学生間のコミュニケーションを活発に行う場としても活用したいと思っていました。そこで図書館のグループ閲覧室にデジタルホワイトボードを複数台導入しました。グループ学習に活用することで、学生の意見が活発になったほか、ゼミのプレゼンの練習や、サークルの会合にも利用され、図書館が学生のコミュニケーションの場に生まれ変わりました。
石川県の金沢星稜大学図書館では、ICTを活用した教育を推進するため、図書館のICT環境を整備しています。その一環として、情報演習室にデジタルホワイトボードが取り入れられました。演習室には、黒板やホワイトボードはなく、教員がパソコンで書いた文字がそのままデジタルホワイトボードに映写されます。512段階でペンの筆圧を感知するため、読みやすい板書ができます。
新潟大学附属図書館では、図書館内にラーニング・コモンズを設置して、グループでの学習や少人数の授業、研修の場として、学生や教員が利用できるようにしています。よりグループ活動を活発にするために、デジタルホワイトボードも導入されました。発表の練習やディスカッションをしたい学生が多く利用しています。
デジタルホワイトボードは、シンプル機能でコスパの良い製品から、機能が豊富で様々なシチュエーションに対応できる製品までさまざま。「機能が複雑で活用できなかった」「必要な機能が備わっていなかった」など、導入後に後悔しないためには、オーバースペックでもアンダースペックでもない、自社の用途にマッチした機能を持つ製品を選ぶ必要があります。
以下の3つの機能はデジタルホワイトボードが持つ機能を分類したもの。実際に職場で利用している様子を思い浮かべながら、自社ではどの機能が欲しいかを選んでみましょう。
白い画面に加え、プレゼン資料、写真、工程表などを投影しながら、書き込むことができる基本的な機能。
オフライン会議に関する課題を抱える企業なら、こういった基本的な機能だけを持つ製品で十分解決できます。
参加人数の多いWeb会議になると、今誰が話しているかがわからなくなり、議論がいまいち盛り上がらないという経験はございませんか?
そういったWeb会議を活性化したい企業には、カメラやスピーカーにこだわった製品がオススメ。
遠隔地にある開発部/工場との図面のやりとりの質を向上したい企業にオススメなのが相互書き込み機能。
「通常のWeb会議では指摘が正しく伝わらない。かといって現地へ訪問するにはコストがかかる」といった課題を解決してくれます。
※選定条件
「デジタルホワイトボード」でGoogle検索して上位10ページ内に表示された23社のうち、下記の条件に合う3社を選定(2022年3月時点)。
①基本的な機能重視
基本的な機能だけを持つ製品の中で、モニター性能が最も高い(4Kかつ450cdという高輝度)。
②高性能カメラ/スピーカー重視
Web会議に役立つ「発言者の顔を自動でクローズアップする機能」を唯一持つ。
③相互書き込み機能重視
相互書き込み機能がある製品の内、同じ製品を持つ遠隔間での共有可能台数が一番多い(最大20台)。